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リアルな世界に宝箱が隠されている「ジオキャッシング」が面白い!

こんにちは。BuzzMono研究員の今泉です。

7月に入りやっとこれまでの生活が戻ってきたような感覚があります。もちろん全てが以前と同じとはいきませんし、まだまだ気が抜けない部分はありますが、少しずつペースを取り戻していきたいですね。

個人的には展覧会などイベントごとが少しずつですがスタートしていることが嬉しいです。早速気になっているのが、7月10日より品川のギャラリーで開かれる盗めるアート展

その名の通り展示物を自由に持って帰ってよいという展覧会の常識を根底から覆すアート展です。会期は7月19日までですが、「全作品が盗まれしだい終了」という注釈入り。24時間ノーセキュリティーでオープンしているようなので仕事帰りにでも立ち寄ってみたいと思います。

 

テクノロジーがリアル(モノ)を補完する


さて、突然ですが皆さんは最近使って感動したアプリやサービスはありますか?

私は5月にリリースされ、Twitterでも話題になった「ハナノナ」というアプリが気に入っています。

起動して花にかざすだけでAIが判定して花の名前を教えてくれるというアプリです。他にも似たようなアプリはありますが、それらと比較しても精度が高い印象でした。AR機能により自動で花の図鑑のような画像を生成できるところも推せます。

漫画家の羽海野チカ先生も使っています。

このアプリがあるだけで散歩がかなり捗るんですが、ただ植物ってめちゃくちゃ種類あるし、気になり始めたらどこまででも追及できちゃうじゃないですか。「沼」の匂いがプンプンするんですよ。このアプリが深淵の入り口な気がしているので、使い倒すのは少し躊躇しています…

 

最近出たわけではないですが、山の名前を教えてくれる「PeakFinder」というアプリも面白いです。こちらはアプリ内に650,000もの山の情報が予め登録されていて、位置情報などをもとに山の名前を特定し、AR表示してくれます。山頂などは電波がないことも多いのでオフラインでも使える仕様です。

登山時以外にも、「いつも窓から見えているあの山ってどこなんだろう」といった疑問にも一発で答えてくれます。

 

リアルなモノをめでがちなモノラボ研究員の視点でいうと、テクノロジーの力でリアルな世界が広がるという部分にとても魅力を感じます。モノのポテンシャルはテクノロジーによってまだまだ引き出せると思います。

 

現実世界に宝箱が隠されている「ジオキャッシング」がすごい


ここまでAIや位置情報を使ったいわば最先端のアプリを紹介してきましたが、もうひとつそれらのアプリとは一線を画した「ジオキャッシング」を紹介します。正直に言うと今回の記事はこれを紹介したくて書いてます。それくらい感動しました。

 

ジオキャッシングはいわゆる宝探しゲームで、アメリカで2000年に誕生しました。実は既に20周年です。日本でもかなり前からプレイされていますが、ここ最近tiktokやYouTubeでプレイ動画が人気を集めダウンロード数が伸びている、いま流行りのゲームです。

簡単に説明すると、アプリに表示されたピンの場所に行くと、実際にその場所に実態のある宝箱(キャッシュと呼ばれています)が隠されているのでそれを探すゲームです。宝箱といっても何か高価なものが入っているわけではなく、巧妙に隠されたキャッシュそのものを見つけるのが目的です。(見つけた人が名前を書いて記録する紙だけが入っていることも多い)

…文字だとよく分からないですね。実際のプレイを見てもらうのが早いと思うので説明します。

 

まずはアプリをダウンロード。有料プランもありますが無料で十分遊べます。

アプリを開くと宝が隠された場所がピンで表示されます。東京や大阪などの都市部はたくさんあります。本当にそこら中にあります。こんなに隠されているのに今まで全く気が付かなかったというのはちょっとした恐ろしさすらありますね…。

例えばこれは池袋駅周辺。駅の周りにこんなにあるんです。ちなみに緑のピンが誰でも探せるキャッシュ、グレーのピンは有料会員になると探せるキャッシュ、ニコちゃんマークが既に発見したキャッシュです。

その中から探したいピンを選びます。例えば下記は池袋駅メトロポリタン口のキャッシュ。

右上にあるコンパスマークを押すと正確な座標が表示されるのでそれをもとにキャッシュの隠してある場所を絞り込んでいきます。

実際に現地に行ってみるとこんな感じ。

障害物も少なく、ゴミも落ちていない何も隠せなそうな空間…!こんなところに本当にあるのでしょうか。情報によると2014年の3月から設置しているとのことで設置から6年以上も経っています。駅なんて掃除もしっかりされるだろうに、人知れず6年間も存在し続けているってそれだけでかなりテンションあがります。

 

設置した人からのヒントがアプリに登録されていることもありますが、それがない場合に参照したいのが過去の発見者のコメントです。

このように過去の発見者のコメントが実質的なヒントになります。初心者はヒント無しで見つけるのはかなり難易度が高いと思うので積極的に利用していきましょう。僕もこのコメントを見なければ見つけられませんでした…

このゲームにおいてネタバレは厳禁なので詳細な隠し場所は伏せますが、過去の発見者のコメントをもとに20分くらい探してようやく発見しました。とても巧妙に隠されていて、見つけた瞬間はめちゃくちゃ興奮&感動しました。発見した時の快感はクセになります。

設置場所の環境から都心部のキャッシュは「マイクロ」や「スモール」と呼ばれる小さいサイズがほとんどで、中には見つけた人が名前を記入できる紙のみが入っていることが多いです。池袋駅メトロポリタン口のキャッシュもこんな紙だけが入っていました。

一見何もない場所をしばらくウロウロすることになるので探索中はちょっと怪しいですが、見つけたときの快感で探索中の恥ずかしさはチャラになります。

アプリを見ると地元の駅周辺にもキャッシュが設置されていました。まだ見つけられていないのですが、いつも通っている場所にそんなものがあったなんて、自分の知らないもう一つの世界線が存在していたようで、何度もいいますがめちゃくちゃ興奮します。パラレルワールド系ファンタジーの主人公になった気分です。

 

SNSで調べてみるとキャッシュの画像がいくつかあがっているのでよりイメージが掴めるかもしれません。

 

何はともあれ楽しさを理解するにはやってみるのが一番だと思うので、ぜひ皆さんやってみてください!

 


 

現在、「アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る」という本を読んでいます。この本には、今後の世界はモバイルやIot、センサーが偏在し「リアル世界がデジタル世界に包括される」ようになる、そうなるとこれまではリアルの接点がメインでデジタルがひとつのツールだったのが逆転し、デジタルがメインとなりリアルはひとつの接点でしかなくなると書かれています。

もしそうなったら、リアルは今よりも貴重なものになり、相対的にその価値はアップするのではないでしょうか。リアルの接点を持つ「ジオキャッシング」での発見の喜びがそれを物語っている気がします。

モノを含めたリアルの価値をこれからも大切にしていきたいですね。

それではまた!

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